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日本では、平成30年度(2018年度)に水道を利用している人々は、全国で1億2,397万人となり(総人口の98.0%)、水道法に基づいて、水質基準に適合した、きれいで安全な水が常時安定して供給されています。しかしながら、長期的には人口減少に伴う需要の減少、施設の老朽化や職員の高齢化等の様々な問題があり、水道の基盤を強化するため、2018年に水道法が改正され、PFI等を利用した官民連携が求められています。
一方、途上国等については、国連は2015年にSDGs(持続可能な開発目標)を定めましたが、SDG 6として「安全な水とトイレを世界中に」が定められています。2000年から2017年にかけて安全な飲水を手に入れられる人が、61%から71%に増えましたが、未だに22億もの人が安全な飲水が手に入らない状況にあります。衛生管理設備の整備も同様で、未だに多くの人が設備を使えない環境で暮らしています。
特に手洗いはCOVID-19の感染拡大に最も簡単で効果的な方法ですが、2017年時点で60%の家庭にしか基礎的な洗面設備と道具がありませんでした。この問題は地域ごとに大きく差があり、特にサブサハラ・アフリカでは人口の75%が基本的な洗面設備を使用していません。
2016年には世界の医療機関の25%に水道設備がなく、20%に衛生設備がありませんでした。
このような状況の中、安全な飲料水を供給するためには、安全な水源の確保、水の消毒の徹底と水道管内への汚水の侵入を防ぐための水圧の維持が不可欠ですが、多くの新興国ではそれが十分に行われていません。
これまで先進各国の援助で建設された途上国の水道施設を数多く調査してきましたが、水源の選択、施設の設計・施工方法や運転管理が適切でないないため、使用されていないものや、その機能が十分に発揮されていないものが多くありました。現地の技術水準に合った施工方法や運転管理方法、運転管理しやすい施設への改善を提案していきます。